KATSUYOレシピ

二十四節気 食ごよみ

雨水(うすい)
新暦2月19日頃〜
▲二十四節気とは、1年を24等分にした旧暦上の季節の目印です
雪国は豪雪状態がまだ続いてるようで、その地方の人たちはほんとに大変な毎日をお過ごしかと思います。日々、雪下ろしや雪かきで、体がお疲れかと思います。きっと、そろそろ雪が雨に変わる日も少しづつ増え、雪解けも間近です。雪の解けはじめた凍える木枝をふとみると、生えたての小さな淡緑の新芽にも出会う頃とも言われていますが、まだ見えないかもしれませんね。

季節に体の声を聴く
雨水の頃は春にむかって気候は一進一退を繰り返すような、寒暖の変化の日々。小さな体調の変化を放置せず、すぐに対処。体に侵入しようとしている寒さの邪気をシャットアウト!

雨水のおすすめ献立は
やわらかにゆでた鶏肉に香り豊かな三つ葉をた〜っぷりと。ポカポカ食材の生姜は皮ごと使うのが吉。きわめてシンプルな醤油味とオリーブ油で和える。

鶏と三つ葉のおかず和え
普段脇役の三つ葉が一気に主役に躍り出る。隠し味的存在の生姜は堂々と前に出てくる一品です。

暦(こよみ)の季節献立>雨水のころは春に向かう独特の気候。寒暖の差に負けないよう、二歩手前、一歩手前で自分の身体と向き合ってみましょう。二十四節気はこの季節に食べると体が喜ぶものを献立でご紹介。体調をととのえるお手伝いを美味しいものがしてくれるなんて、嬉しいではありませんか。

暮らしの中の食卓
 昔の人は、季節の変わり目は気をつけてくださいね。そんな言葉を掛け合ったものです。暦のうえでの雨水とは、“春に向かって天気が景色とともに変化していくこと”を意味しています。毎日毎日雪が降る地方は、この雪がだんだんと雨に変わり、沼や湖に張った氷は、水へと溶けはじめます。また、冬に楽しんだスキー場のパウダー状の雪も、水分を含んだ雪に変わり、滑りにくくもなってくるころ。山で雪崩が一番多いのは、木々の周りが雪解け始めるこの時期と言われています。

 今年は寒い毎日ですが、自然界はそれでも一進一退を繰り返しながら、本物の春へと移行していきますが、あら今日は暖かいわねと、油断していると、夜になって急激に気温が下がり、なにやら、背中から首筋にかけて“ん?” 、“ぞくっ”、“ぞくぞくっ”とした経験はないでしょうか。これは、小さいけれど、決して放置してはならぬ体のサイン。まさしく体の表面から、悪い風邪がスルリと体の中に侵入しようとしていますよ。

 もともと冬にひいた風をずるずると引きずっている場合もあるでしょうが、まずは、何よりも体の中に風邪をひきやすい環境を作らないことが大事です。侵入者の気配を感じるのが、この突如とした“ぞくぞく感 ”なので、これを感じたら、なるべく早めに体を芯から温め、寒さを取り除きましょう。衣類だけではなく、食べることにも心がけ、完全に侵入されてしまう前に防いでしまいます。

 一見怪しげな小さなサインを感じたら、見落としたり、スルーすることなく、自身で防ぐという健康法を身につけると、日々の暮らしはより快適となることでしょう。

 早めのリセットボタンを押し、それにぴったりのご飯を美味しく食べ、たっぷり睡眠をとって、翌朝にすっかり治っていれば、それでOK。もし昨日と違って、のどがイガイガとなんだか痛い時は、昨年のバックナンバーから イガイガしたときの食のコラム をお読みください。熱があるときは、即、病院へ行ってくださいね。

雨水、この組み合わせ!
この時期は体の芯から温まるものをバランスよく食べることが肝心。身体を温める他にも発散、発汗を促すことで、風邪の侵入を取り除く効果のある食材同士を組み合わせて、美味しく食べましょう。“ぞくぞくっ”としているときは、ささっと作れる組み合わせで、いつもより一品減らして楽々献立にしましょう。


ジャコと人参の炊き込みご飯
醤油味の和風人参ごはん、ジャコと陳皮使いで炊き上げる。

じゃが芋と長葱の味噌汁
お腹にやさしいお芋さんに、ホカホカ食材の長葱。

今回の献立バランスの三要素

●体を温め、寒さを取り除く…長葱 生姜 三つ葉 陳皮etc
●弱った体力を補う…鶏肉 じゃが芋etc
●胃腸に優しく…じゃが芋 人参 陳皮etc

 最初にご紹介した鶏と三つ葉のおかず和えには、たんぱく質が豊富な鶏のむね肉を使いましょう。脂も少なく、消化に優しく、体力の補強にもなります。侵入しようとする風邪を取り除く力になるものが三つ葉や陳皮。生姜は隠し味ではなく、力強く皮ごと使う刻み生姜をほわっほわっと和えることで、食べたあとには体がポカポカしてきます。熱々でも冷たくもない、常温で食べるサラダのようなおかずです。

 あまり台所仕事は長くないほうが身のためなので、あとはお腹に優しいじゃが芋と体を温めてくれる長葱を使ったじゃが芋と長葱の味噌汁を作り、ジャコと人参、陳皮を入れて、電気釜でジャコと人参の炊き込みご飯を炊けば、時短で一つの献立が出来ちゃいます。陳皮がなければ、乾燥していないミカンの皮でもいいです。

 料理作りで一度に何品も作ることに慣れない人は、朝に味噌汁、昼にメインのおかず、夜に炊き込みごはんを番茶で締めくくるという食べ方でもOK。気の巡りを更に補うために、おやつに金柑をそのまま食べるのはいかがですか?今の時期、ホントに美味しいんです。また、長葱や生姜の入ったおかゆや、コンソメで人参とじゃが芋をコトコト煮るだけでも…。上の食材を一日の中でうまくやりくりして食べてみてくださいな。そうそう、こういう時には腹は八分目、さっさと寝て、たっぷり睡眠をとることは食べること以上に大事ですよ。

さて、あなたの雨水のスイッチは入りましたか?

次回は啓蟄(けいちつ・3月5日)の頃お会いしましょう。健やかにお過ごしください♪


▲もう少し、詳しく知りたいという人はバックナンバー24節気の 雨水 を読んでみて下さい。

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2024/04/05

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