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二十四節気 食ごよみ

穀雨(こくう)
新暦4月20日頃〜
田畑の準備が整い、やわらかな春の雨が降り始める頃。春の雨はたくさんの穀物を潤し、芽を出させることから、百穀春雨と言われます。
▲次の24節気は立夏(5月5日頃〜)です。

お節介訓 その6
穀雨は、春の終わりの節気です。疲れやだるさを感じたら、無理せず体をいたわって。楽することも大切です!

穀雨のおすすめは
干しきのこのリゾット
春の終わりはお腹にやさしいひと皿を

薬膳のポイント>きのこ類は、秋の食材のイメージが強いですが、春に出回るものもとても美味しい。日に干すことでビタミンDが生成され、栄養価がぐんとアップ。穀雨の頃は、お腹にやさしい、ほっこり料理がおすすめです。

穀雨食べもの語り
 穀雨を過ぎた頃から少しずつ増え始める雨の量。雨降りの日はどうも気分が重くなってしまいがちなのですが、米、麦、豆など穀物が成長するための雨。

 “穀雨”は立春から始まった春の最後の節気。ちょうど、春の土用(どよう)とほぼ重なります。「土用」といえば、真っ先に頭に浮かぶのが夏の土用とうなぎです。土用は夏だけでなく、春夏秋冬それぞれの変わり目の立春、立夏、立秋、立冬が来る前18日間のこと。春の土用は立夏の前に当たります。。

 昔から土用の時期は、体を休める時でした。その理由は、季節が大きく変わる節目の土用は体調を崩しやすい時期だから、農作業の大仕事は控え、無理をしてはいけませんよ、という知恵。

 現代の生活でも、穀雨の頃は、新学期や引っ越しなど環境が変化して間もなかったり、花粉症からようやく解放されたり…と気づかぬ緊張が体に続いているかもしれぬ頃。

 疲れやだるさを感じたら、とにかく体をいたわりしっかり休む。まぁ、いいんじゃないかしらん♪というゆったりした気持ちで暮らすのが吉。


薬膳的!穀雨、これ食べたい!
 春の最後の節気“穀雨”の頃は、春から初夏へ切り替え準備のとき。次の季節へ体をスムースにバトンタッチするためにも、春の土用と重なるこの時期に、疲れやだるさを解消しておきましょう。

 いちばん大切なのは、体の五臓の中でも胃腸の機能にあたる「脾(ひ)」を養うこと。脾がきちんと働いて、食べ物をしっかり消化吸収することが、体を作り、元気になるもと。それはちょうど、よく肥えた土のもとで穀物がすくすく育つのと似ていています。

 消化がよく体を元気にするもの、たとえば、キャベツや芋類、米や豆などの穀類、鶏肉、きのこ類をあれこれ食べるのがおすすめです。

春キャベツのマフィン
甘くやわらかなキャベツで作る春限定のマフィンサンド。じゃが芋とお豆さんも入って、ほっこり安らぐ味です。

そら豆のライスポタージュ
そら豆の味と色をたっぷり味わうポタージュ。お米を使ってとろみをつけ、胃腸にやさしく、じんわりしみます。

 たとえば、休日の朝食に、「春キャベツのマフィン」と「そら豆のライスポタージュ」。どちらもほっこりとした味が魅力のレシピ。脾と胃の働きをよくして胃腸を丈夫にし、体全体の気力を高めます。
 
 ちょっと大人の気分を味わいたいときには、「干しきのこのリゾット」。きのこの旨みが凝縮した本格的なリゾットです。

 きのこ類は、免疫力を高める作用やコレステロールを減らす作用など、ほかの食材ではとりにくい栄養素を多く含み、生活習慣病予防の強い味方です。また、食物繊維も豊富なので、腸内環境をととのえるのに役立ち、美容効果も期待できます。

 「干しきのこのオイル漬け」を作っておけば、パスタにしたり、バゲットにのせてこんがり焼いても美味。きのこパワーで疲れをとり、元気に、きれいになりましょう!

 もうすぐやってくるゴールデンウィーク。いろいろな計画も、元気であれば、なお楽しい!ただし、休日明けは、大人も、子供も、お腹をこわす人が意外と多いそうなので、飲みすぎや、脂っこいものの摂り過ぎには十分ご注意ください。

 特別な予定が何もない連休なら十分睡眠をとって、体が欲するものを作って食べる…。エキサイティングではないかもしれないけれど、実はこんな過ごし方が自然の流れに沿った、からだ的には理想的な過ごし方なのかもしれませんね。

▲二十四節気とは、1年を24等分にした旧暦上の季節の目印です

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2024/04/05

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