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二十四節気 食ごよみ

処暑(しょしょ)
新暦8月23日頃〜
処暑は「暑さが落ち着く」という意味。朝夕の風は秋の気配を含み、夜は虫の声が静かに響き始めます。秋の収穫ももうすぐです。
▲次の24節気は白露(9月8日頃〜)です。

お節介訓 その14
処暑は夏疲れが出やすい頃。暑さで失った気力・体力を取り戻し、夏バテをすっきり解消しておきます。

処暑のおすすめは
まぐろのアジア飯
夏疲れ解消ごはん!

薬膳のポイント>蒸し暑い毎日が続いた夏の終わりには、まぐろそぼろのアジア飯。もりもり食べてくださいな。体の余分な熱を冷ますトマト、気血の流れをよくするのに役立つ玉ねぎ、生姜を組み合わせ、暑さで失った気力、体力、取り戻しましょう!

処暑食べもの語り
 今年の夏は暑かったり、雨が降り続いたり、不安定なお天気でした。常に湿度は高いので、うっとうしい夜は睡眠も浅く、朝ベッドから起き上がるのもよっこらしょい。気力、体力はすり減るばかり。冷房のきいた部屋にいると、なんだかだるい…。

 ややっ、こんな症状が出ていたら、ひょっとして夏バテかも?!しれません。8月後半から9月初めは、夏の疲れがもっとも出やすい時期。汗とともに気血もかなり消耗し、それでも何とか踏ん張っている体です。失った気力と体力を補い、溜まった湿気や熱は取り除いて、充分にねぎらってあげてください。

 元気を取り戻すには、まず穀物類を。夏はどうしても冷たい麺類などを食べる機会が多くなるので、ここでしっかりお米や雑穀を食べ、エネルギーのもとである気を補います。そして赤身の多い肉や魚で血を補い、肝機能を強化して解毒作用をアップ。

 湿度の高い日本の夏の終わりには、冬瓜やなす、トマトなど熱を冷まして水分代謝をよくする野菜も大切です。生姜、紫蘇、茗荷、香菜など香りと辛味で気血の流れをよくする薬味を一緒に食べれば、食欲も盛り返し、夏バテ解消効果も倍増します。

薬膳的!処暑、これ食べたい!
 処暑には、暑さで疲れ気味の体を内側からやさしくいたわる料理です。

 まずは、「まぐろのアジア飯」。

 まぐろは良質なたんばく質、アミノ酸豊富で肝臓の働きをサポート。鉄分やビタミンB12も多く貧血予防にも役立ちます。脳細胞を活性化させるDHA、EPAなどの不飽和脂肪酸も多く含むので、体にいいこといっぱいです。


かつおのタルタル
かつおに薬味をたっぷり加えた洋風タルタルは、疲労回復にもってこい。

 さて、お次は、「かつおのタルタル」。

 かつおもたんぱく質が抜群に多く、血合いには鉄分が豊富に含まれています。薬膳では気と血を補って精力をつけ、消化を助け、疲労回復にぴったりの魚とされています。

 これから旬を迎える戻りがつおは初夏の初がつおに比べて栄養価も高く、脂がのって濃厚な味わい。生姜、紫蘇、葱などと合わせて叩いたタルタルは、白ワインとも相性よし。ご飯にのせて丼ぶりにすれば、モリモリ食べられる美味しさです。


冬瓜と豚肉のスープ
湿気の多い日本の夏の終わりにおすすめの、体にじんわりしみるスープです。

 ちょっと夏バテかも!?と感じる日には、「冬瓜と豚肉のスープ」。

 冬瓜は95%以上が水分という夏野菜。カリウムが豊富で利尿やむくみ解消効果が期待できます。さらに薬膳では、実、皮、種、それぞれに効能を見出します。たとえば実は体の余分な湿熱を取り除く、皮の部分はより強い利尿作用がある、種は咳や痰を緩和する…というふうに。体の状態によっては、全てを一緒に煮出すこともあり。食材の恵みを丸ごといただくことを大切にする、薬膳ならではの考えにもとづいています。

 冬瓜は淡泊な食材なので、豚肉と干し貝柱の美味しいだしをじっくりしみこませるのがポイント。滋味あふれるスープは少しだるさを感じる体にも、じんわりしみることでしょう。

 涼やかな秋、実りの秋が訪れる日はもうすぐ。疲れを残さず、夏を上手にしめくくり、次の季節へスムースに移行、元気に過ごすことへつなげましょう。


▲二十四節気とは、1年を24等分にした旧暦上の季節の目印です

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2024/04/19

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