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二十四節気 食ごよみ

寒露(かんろ)
新暦10月8日頃〜
草花に冷たい朝露を結ぶ頃。澄んだ夜空に月が明るく輝きます。そろそろ薄手のウールのセーターの出番です。
▲次の24節気は霜降(10月24日頃〜)です。

お節介訓 その17
寒露は、寒さと乾燥がぐんと増してきます。丈夫な体づくりには、「よい脂」も必要です。青背の魚を食べましょう!

寒露のおすすめは
鯖ポテチーズ
秋の恵みの魚を、おいしく召し上がれ!

薬膳のポイント>秋から冬にかけて脂がのって美味しさが増すさば。血液をサラサラにして血管を丈夫にするEPAや脳の機能を活性化させるDHAが豊富です。薬膳では胃腸の働きを高め、血の巡りをよくする食材とされています。寒さと乾燥が増してくる頃。さばの栄養を美味しく摂り、冬に備える体づくり、はじめます。

寒露食べもの語り
 朝晩の空気がひんやりとしてきました。日が傾くのが早くなり、西の空が茜色に染まったかと思うと、あれよあれよという間に日が沈む…。秋がいよいよ深まっています。

 旬の食べものの収穫も今が最盛期。きのこ、根菜、木の実、果物…。待ちに待った新米も出揃ってきました。そして、忘れてならないのが海の恵み、青背の魚。今の時期は脂がのって味も栄養もピークに達します。

 普段、「脂」というと、マイナスイメージが伴うこともありますが、脂質はたんぱく質、糖質と並ぶ三大栄養素。人間にとってなくてはならぬエネルギー源ですから、「よい脂」はきちんと摂らなくてはなりませぬ。

 青背の魚の脂はEPA(エイコサペンタエン酸)やDHA(ドコサヘキサエン酸)という、血の流れをよくし、血中のコレステロール値を下げ、脳の働きを活性化させる成分が多く含まれます。これはまさしく「よい脂」と言えそうです。

 海で泳ぐ魚は人間より体温が低く、人間より体温の高い動物の脂より凝固しにくいことが、血液サラサラ効果にも関係しているのでは―とも言われます。

 青背の魚はたんぱく質やビタミンも豊富。薬膳的にも気血を養い、体力をつけ、血の巡りをよくしてくれる大切な食材です。秋は冬に備え、丈夫な体の基盤をつくるとき。それをサポートしてくれる青背の魚をおいしく食べましょう。


薬膳的!寒露、これ食べたい!
 寒露の頃は、良質なたんぱく質と脂質をたっぷり含む青背の魚、さばやさんまを使った料理を。出来上がりが楽しみな、ワクワクする料理です。


黄金の秋刀魚めし
さんまと舞茸の旨みがしみこんだ炊き込みご飯。黄金色に輝く秋を食卓で堪能します。

 まずは、秋の味覚の代表選手、さんま。血合い部分には貧血予防が期待できる鉄分やビタミンB12、皮膚や粘膜を丈夫にするビタミンAのレチノールが豊富です。美容にも役立ちそう!となれば、もう食べるしかありません。

「黄金の秋刀魚めし」香ばしく焼いたさんまを旬の食材と一緒に炊き上げたご飯です。ぜひ秋の定番に。


さばペースト
さば料理のあたらしいバリエーション。バゲットやクラッカーにたっぷりのせて召し上がれ!

 続いて、青背の王様とも言われるほど栄養価の高いさば。味噌煮、塩焼き、お刺身、しめさば…秋から冬にかけて脂ののったさばは、和の楽しみ方がたくさんあります。今回はちょっとおしゃれな料理をご紹介。

「さばペースト」は、玉葱、マスタードを加えたペースト。サンドイッチにおつまみに、さばがぐっと身近な食材になります。
 
「鯖ポテチーズ」は、塩さばを使ったオープントースト。バゲットにマッシュポテト、塩さば、玉ねぎ、チーズをのせてオーブンで焼くだけ…なのに、思わずニンマリ、の味わいです。

 青背の肴は鮮度が命。新鮮なものを早めに調理してくださいね。とくにさばは鮮度や体調によりアレルギー症状を起こしやすいので注意が必要です。

 秋、たけなわ。自然の恵みをありがたく頂戴して、毎日元気な一日を!


▲二十四節気とは、1年を24等分にした旧暦上の季節の目印です

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2024/04/05

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