躊躇なく・・・
2020/4/5(日)
新型コロナウイルス感染の拡大がとまらない。そんな中でブラジルのボルソナロ氏が「われわれは生き続けなければならない。雇用を守らねばならない。普段通りに戻らなければならない」と主張した上で、今回の新型ウイルスを「軽い風邪」と表現した。その時、何か、おかしな映画のワンシーンでも見ているのかと勘違いしたほどである。
さて日本国内でもとくに東京都で連日100人を超える感染者が出ている。いよいよ政府内で「緊急事態宣言」に向けた準備が加速しているようだ。経済や国民生活への影響から慎重論が根強かったが、今後も掴めないだろう感染経路不明の若い世代の感染者数を鑑みればそれこそ「躊躇なく」お願いしたい。
こうしたことは1918年1月から1920年12月まで世界中で5億人が感染したと言われるパンデミックの俗称である「スペイン風邪」のことも参考にしたい。当時の世界人口の4分の1程度に相当するという。
歌人の与謝野晶子はこの当時、11人の子どもがいたが、子どもを失っている。ひとりの感染をきっかけに家族全員が次々と感染している。体をちぎられるような痛みを感じる。
(明日につづく)
KSこいち