強い日差し
を浴びていた肌。夏の終わりはシミやくすみが気になり出す頃ですね
シミやくすみ以外にも、きめが粗くなったり、肌荒れが目立ったり、むくみや顔色がさえない・・・こんな症状も出やすい時です。
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要因になっていると考えられることの例としては、
寝苦しい夜の睡眠不足
や室内外の気温差で体に疲労が蓄積していること。発汗
とともに体内の気血を消耗し、気血の質と巡りが悪くなっていること。
冷たい物の摂り過ぎなどで脾(消化器官)に負担がかかり、お腹が弱り気味になって栄養が吸収されにくい状態になっていること。
体内の水分代謝が上手に行われていないこと。
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やがて季節は本格的な秋に入り、空気はどんどん乾燥していきます。
夏の疲れを残したままにしておくと、肌の代謝機能はどんどん低下し、パサつきやすくなり、弾力やハリ、潤いまで失ってしまうかも!?夏の終わりは、肌にとって、とても危険な季節といえそうです。
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このように、気候・季節など外界の変化をもっとも受けやすい肌ですが、中医学には、“肌は内臓の鏡”という言葉があります。
これは、肌は体の表面の状態だけでなく、体の内臓(五臓:肝・心・脾・肺・腎)の状態を表すという考え方です。(→詳しくはコラム【肌と五臓の関係】 )
健康な肌は、五臓をきちんと調え、バランスよく働かせることから生まれます。
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体内に栄養を含んだきれいな“血”がサラサラと流れ、十分に満たされた“気”が滞りなく巡り、老廃物がスムーズに体から排出され、適度な“水分”で潤っている状態を保っていれば、美しい肌はおのずから手に入るというわけです。
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また、髪や爪についても中医学独特の考え方があります。
“髪は血の余り・腎の華(はな)”といい、髪の状態は腎の機能と血液の状態によるところが大きく、髪を養うためには、腎機能を強化し、血液を補うことが大切です。
爪には、“肝の華(はな)は爪にあり”という言葉があります。
爪は肝臓の状態をもっともよく表すという意味で、肝を丈夫にし、血行をよくすることで、爪の美しさが保てるという考え方です。
髪も爪も肌の一部、栄養をしっかり与えてあげたいですね。
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皮膚細胞は通常4週間ごとに新しいものに生まれ変わると言われますが、残念ながら年齢とともにそのサイクルは遅くなってきます。食べ物が体も肌もつくっていることを考えれば、バランスのよい食事で体の新陳代謝を促し、質の高い肌代謝(ターンオーバー)を目指したいですね。
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バランスのよい食事とは、栄養学では、必要な栄養素をまんべんなく摂ることですが、薬膳でいうバランスとは、不足を補い、余分を取り除くこと、つまり体の弱っているところを補強し<「補」>、体に溜まった老廃物はスムーズに排泄させること<瀉(しゃ)>を基本にしています。
例えば、気力、体力、血液、体液、骨などをつくるには<「補」>の性質を持つ食物を。
逆に便秘や体内に水分が停滞したり、血行が悪かったり、肥満などには<瀉(しゃ)>の性質をもつ食物を摂るようにします。
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今回の特集は、薬膳の考え方を基本に、肌によい栄養素も組み合わせ、夏の終わりにぴったりの、スペシャルなレシピを集めました。食物が持つさまざまな特性を活用し、普段の食事で肌を内側からお手入れ−そんな気持ちで楽しみながら作って食べていただけたらと思います。
美しい肌のためには、腸を健康に保つことも大切です。
ぜひ「台所の薬膳塾 Vol.17 お腹、元気に!」 も参考にしてくださいね。
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レシピ監修&コラム:よしかい ゆき
レシピ&スタイリング:チームKASTUYO
撮影:添田 明也
料理制作:本田&中島
KATSUYOレシピ
©ネットドリーマーズ
