秋の薬膳ポイント

秋が深まってきました

天高く馬肥ゆる秋-秋は空気も澄み渡り、空も高く感じられ、馬も肥える実りの季節

もちろん、馬だけでなく、人間も自然の恵みをたっぷりいただける嬉しい季節です

と同時に、自然界は、気温が下がり、夏の間あれだけ湿気の多かった空気はみるみるうちに乾燥してきます。

10月初旬頃から、口や喉、鼻がかわき、“
コホコホ”とした咳をする人が急に増えるように感じませんか。

これは、乾いた空気が
鼻・のど・皮膚などから直接体内に入り、“”を乾燥させることが原因になっています。
”はもともと乾燥が大嫌い、潤いを好みます。空気が乾燥するこの時期は“”のトラブルを起こしやすいのです

中医学で言う“”の主なはたらきは、呼吸機能と水分代謝。

自然界から酸素を取り入れ、体内でできた二酸化炭素を吐き出すほか、気・血・水(き・けつ・すい)を体のすみずみに巡らせる役目を担っています。

さらに、“
”は体を防衛する気(衛気・えき)や水分を皮膚に届け、粘膜を覆って潤いを保ち、免疫力を高めるという大事な働きもあります

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”がうまく働かないと、呼吸機能や水分調節機能が低下、“気血”の流れが滞りがちになり、体に滞った水分が鼻水や痰に変化したり、また、皮膚のバリア機能も弱まるため、ウイルスやアレルギーのもととなる物質などが体内に侵入しやすくなり、風邪をひきやすくなったり、肌荒れやかゆみなどの肌トラブルも起こりやすくなります

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このような季節の薬膳のポイントは、次の2つ。

(1)肺を清めて潤す作用の食物を摂って、乾燥によって起こるトラブルを防ぐこと。

(2)気血を補い、流れをよくする食物を摂って、体力と抵抗力をつけ、冬の寒さに備えること。

この役目を果たしてくれるのが、
里芋、さつまいも、長芋などの芋類しいたけ、しめじなどのきのこ類栗、銀杏、松の実、落花生、ごまなどの種実類ごぼう、れんこん、だいこん、かぶ、にんじんなどの根菜類さば、さんま、いわし、まぐろなどの魚類、ほかには、帆立、豆乳、豚肉、卵、牛乳、チーズ、豆類、雑穀類、クコの実、昆布、春菊、ブロッコリー、はちみつ、梨、ぶどう、柿、など。そのほとんが秋においしくなる食べ物です。

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立冬(今年は11月7日)くらいまでは、まだ気温が高い日もあるので、夏の暑さで体に溜まっている余分な熱を取り、津液(体の適度な水分)を生じさせる食材で肺を潤すことを心がけます

水菜、牛乳、豆腐、梨、柿、白ごま、ごぼう、れんこんなどを少し多めにどうぞ

唐辛子などの刺激物は津液を消耗させやすいので少し控えます。

寒さが増してくる立冬以降は、体を温め、体力をつける食材、たとえば、もち米、小松菜、松の実、いわしなどを積極的に摂り入れるほか、しょうが、ねぎ、唐辛子など、新陳代謝を促す食材を適量摂って冬の寒さに備えます

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自然の恵みを上手に、たっぷりいただいて、“肺”の機能を高めて免疫力アップ!
冬になっても風邪をひかない体づくりは、秋から始めておきましょう

“秋の恵みいただきます”、
第1弾は「6つのおすすめ薬膳献立 主菜1+副菜2」(副菜には、スープやご飯も含めます)。
→ 
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第2弾は「秋の夜長 おかずにもなる 晩酌おつまみ薬膳」、10月23日公開予定です。お楽しみに
→ 第2弾・特集TOPへ

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薬膳監修・企画&コラム:吉開有紀
レシピ&スタイリング:チームKA
TSUYO
撮影:添田明也
料理制作:中島さなえ&本田明子

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++ 献立一覧 ++

洋食の献立 その1
洋食の献立 その2

和食の献立 その1
和食の献立 その2

中華の献立 その1
中華の献立 その2

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●おまけのレシピ●

秋の野菜を楽しむ
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お芋のデザート!
【ボボチャチャ】
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