コトコト煮る料理の鍋の素材は、向き不向きがあります。
水分が多いものはアルミ鍋でも大丈夫ですが、シチューのように長い時間煮込むものや、火をかけると圧がかかり、早く中が煮えてじんわり味のしみ込んだ優しい味にするには、比較的厚手の鍋が向いています。
水分の蒸発が少なければじっくりと火が通り、材料もやわらかくなります。
そんな鍋ない…そんな人は、冬によく使う土鍋もおすすめです。
一度熱くなった鍋はなかなか冷めにくいという特性を活かして大きめ野菜をじっくり煮込む料理に利用しない手はありません。火をとめた後、蓋をしてそのまま置いておくと、味が中までしみ込みこみます。
いろんな土鍋がありますが、安い土鍋でも、びっくりするくらい高い値段の土鍋でも、出来上がりはそうかわりませんからご安心を。
昔流行った無水鍋がまだ台所のどこかにあるぞ。そんな人は、引っ張り出してきましょう。
蓋はものによっては、少しずらしてかけたほうがいい場合もありますが、鍋には蓋!これも基本です。
また、近頃のコンロは親切なあまり、厚手の鍋をつかうと”コンロの温度装置が、もう熱々です!”と、勝手に火が消えるタイプもありますから、まずは10分、前章で述べたようにタイマーをかけるのも忘れずに。