新暦8月8日頃〜
秋の気が立つという意味で、暦の上で秋が始まる日。この日から「暑中見舞い」が「残暑見舞い」に変わります。
▲次の24節気は処暑(8月23日頃〜)です。
お節介訓 その13
立秋は、暑さももう少しの我慢の頃。旬の野菜を使った料理で、体内をクールダウン、暑気あたりを防ぎます。
薬膳のポイント>きゅうりは体の余分な熱を取り、たっぷり含まれた水分が、のどの渇きを潤すのを助けます。カリウムも多く、利尿作用もあるので、夏になってちょっと尿の出が悪いかも、なんていうときにもおすすめです。タウリンを豊富に含み、肝の働きを助けてくれるイカと一緒に食べるのが、今の季節のおすすめ。体を涼やかに、健やかにする一皿です。
暦の上では秋を迎えたとはいえ、暑い、まだまだ暑い。ムンムンとまとわりつくような蒸し暑さに、体が心が、「もうどうにかして〜」と悲鳴をあげています。
夏は“暑邪(しょじゃ)と火邪(ひじゃ)”の季節。体内に熱がこもり、大量の汗をかき続けることで体内のよい水分が減少しやすいとき。水分バランスが崩れると体温調節機能も乱れ、“心“の機能にも負担がかかり、暑気あたりの症状を起こしやすくなります。
そんなことになる前に、消耗した水分はしっかり補給―これが大切です。普段の生活なら水や麦茶、運動時には塩分を含むスポーツ飲料をこまめに摂るのがいいですね。でも、飲み物だけで水分補給をしていると、胃がチャポチャポになりやすく、胃液も薄まり、むくみや食欲が落ちる原因にもなるのでご注意を。
水分は、飲み物だけでなく、旬の野菜や果物からもたっぷりいただきます。トマトやきゅうり、冬瓜、苦瓜、ナス、すいか、メロン、もも、キウイ、マンゴー、葡萄…、夏の養生にぴったりの、みずみずしい食べものが、ほーら、たくさんありますよ!
野菜はスープに、果物はジュースにするもよし。ほてる体をクールダウン。頑張っている体を潤して、楽にして、夏ならでは行事やイベントも大いに楽しみましょう!
薬膳的!立秋、これ食べたい!
立秋の頃は、体にたまった余熱を取り、水分、ビタミンCをしっかり補い、夏の暑さと疲れをふき飛ばします。
「きゅうりとイカの炒めもの」は、暑かった日の夜ごはんのおかずにいかがでしょう。体の余熱を取り除き、体を潤す作用のあるきゅうり。サラダや漬物など、生食する機会が多いですが、炒めると、また違った野菜に出会ったような感覚で食べられます。ぜひお試しくださいね。
きゅうり以外にも体を涼やかに、みずみずしくしてくれる野菜と言えば、トマトやズッキーニ。この季節はスープにして食べるのもおすすめです。
「すりおろしトマトの冷スープ」は、トマトを丸ごと、氷をはったボウルにすりおろすだけのスープ。栄養ぎっしり、真っ赤な太陽みたいなトマトの味を丸ごといただきます。トマトの酸味が胃液の分泌を促して消化を促進させるので、夏バテ防止にもぴったり。体を温める生姜のすりおろしをちょこんとのせて冷え過ぎも緩和します。
「ズッキーニのシンプルスープ」は、かぼちゃの仲間、ズッキーニのスープ。ズッキーニは、水分、ビタミンC、カリウムを豊富に含み、豚肉を組み合わせることで栄養もたっぷり。定番は濃緑ですが、もしもお店で黄色いズッキーニを見つけたら、ぜひ一緒に使ってみてください。黄色いビビットカラーに元気をもらえ、食欲がさらにわいてくるように感じます。
まだ暑い日は続き、秋の風を感じるまでには、もうしばらくかかりそうですが、夏の後半、どうか元気に過ごせますように!
▲二十四節気とは、1年を24等分にした旧暦上の季節の目印です